ニキビができたら皮膚科に行くべき?【医師が解説】ニキビができたら病院に行くべき理由


ニキビができたら皮膚科に行くべき?【医師が解説】ニキビができたら病院に行くべき理

朝起きて鏡をみたらニキビができていた…ということは、多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか?

特に顔などの目立つ部分にできてしまうと大きなストレスになってしまいますよね。

ニキビは、日本人では約9割に上る人が経験すると言われています。誰でも経験するものなので、一過性のものと考えて放置する人が多いのですが、実はニキビは「尋常性痤瘡」という皮膚科で治療すべき病気なのです。

ですから、「ニキビができたら皮膚科に行くべきか?」の答えは当然YESです。治療が遅れてしまうと、ニキビ跡になったり、ニキビの炎症が続いてシミになったりすることもあります。ニキビをキレイに治すためには、できる限り早期に発見し、皮膚科で適切な治療を受けることが重要です。

そこで今回は、ニキビを多く治療してきた専門医師の視点から、ニキビに治療が必要な理由、どの程度のニキビで皮膚科に行くべきかのポイントを解説していきます。

執筆者 綾部 誠
福岡美容皮膚科あやべクリニック院長。日本美容外科学会認定美容外科専門医。東京医科大学医学部を卒業後、久留米大学病院の形成外科医師として勤務。1997年に福岡美容皮膚科あやべクリニック開院。美容外科医として30年以上にわたり勤務した経験を活かし、情報発信を行っている。

ニキビを皮膚科で治療した方がいい理由

ニキビができても、日常生活に大きな支障をきたさないことがほとんど。そのため「これくらいのニキビはすぐ治る」「毎日仕事が忙しくて受診する暇がない」などの理由で、皮膚科へ行かず適当にセルフケアをしてしまっている人も多いのではないでしょうか?

しかし、跡が残らないようにキレイに治したいと思うのなら、できるだけ早い段階で治療するのが肝心※1です。ここからは、ニキビの治療を自己判断で行うのではなく、皮膚科に行くべき理由※2を説明します。

①ニキビの診断

パッと見、ニキビだと思っていても実はニキビではないこともあるため、まず正確な診断や経過観察が必要です。ニキビの原因には、ホルモンバランス、食生活、ストレス、遺伝的な要素などがあり、発生原因は人それぞれ。医療専門家はその正確な診断と発生原因を考慮して、最適な治療法を提案することができます。

 ②ニキビの早期治療

ニキビは早期に対処すれば、治療は比較的簡単に済みます。しかし、自分で治そうと自己判断でセルフケアを続けてしまうと、問題が深刻化してしまい、適切な治療を受ける機会を逃してしまう可能性があります。ニキビの治療は自己判断で行うのではなく、適切な時期に専門的な治療をすることで、早くキレイに治すことができます。

 ③ニキビの治療

ニキビはとてもありふれた疾患で放っておいても治るイメージがあるかもしれませんが、ニキビの状態によってはなかなか治りにくい場合もよくあります。病院での治療は、保険診療で扱うものの他、保険外の自由診療で治療するレーザー治療、光線療法など先進的な治療法も受けることができます。

これらの治療は専門的な指導や監督が必要なため、自宅では行うことができないものです。

 ④ニキビの予防

ニキビを適切に治療しないとニキビ跡や色素沈着が残る可能性があり、一度できてしまうと取り除くのが難しい場合があります。皮膚科では、医師の適切な治療や処方薬によって、これらの問題が深刻化する前に未然に防ぐことも可能※3です。

※1 早い段階で治療するのが肝心

出典元:7 reasons to treat acne early

※2 皮膚科に行くべき理由

出典元:Acne – Diagnosis and treatment – Mayo Clinic

※3 医師の適切な治療や処方薬によって、これらの問題が深刻化する前に未然に防ぐことも可能

出典元:Primary care approach to managing acne – PMC

このように、ニキビは早めに治療すればするほどメリットが大きいと言えます。ニキビができてあれこれ悩む前に、まず皮膚科で医師に相談することをおすすめします。

ニキビができたら皮膚科に行く人はどれくらい?

日本の学生を対象にニキビ(尋常性痤瘡)の調査を行った結果、思春期までにニキビを罹患する人は、約93.3%にも上ることが分かっています。

その中で、治療方法として選択されたのは、薬局で薬を購入する人が36.1%、肌の手入れを心がける人が35.1%、放置する人が22.6%、病院で治療を受ける人はわずか11.8%でした。

日本ではまだ多くの人が皮膚科を受診することに抵抗感を感じることがあるため、ニキビ治療で皮膚科を利用する割合は低い傾向にあります。

しかし、近年では美容意識の高まりや情報へのアクセスが容易になったことで、受診率は徐々に上昇しています。実際に、病院で治療を受けた人の中では67.5%が治療に満足したという結果も出ています。

参考:本邦における尋常性痤瘡のアンケートによる疫学的調査成績

出典元:日本皮膚科学会雑誌

参考:ニキビに関する意識と実態 47都道府県調査

出典元:ニキビに関する意識と実態 47都道府県調査

海外では、気軽に医師に相談するという文化が根付いており、積極的にニキビを皮膚科で治療する傾向があります。そのため、特に美容皮膚科での治療が進んでおり、ニキビ専用レーザー治療や、新しいニキビ治療薬などの最先端の技術も数多く導入されています。

一方、日本でも海外の技術を取り入れたり、独自の技術を開発したりとニキビ治療技術は日々向上しています。当院のようなニキビを専門的に治療する皮膚科では、患者さんの要望や状況に応じた海外の技術や情報を積極的に選択して臨床に反映しています。

ですから、ニキビができた時に治療する病院を選ぶ際は、ニキビ治療を積極的に実施している病院を選ぶのがおすすめです。

ニキビは、炎症を繰り返したり痕が残ってしまったりする「皮膚の病気」です。しかし、ニキビができたことによって「外出の頻度が下がる」「集中度合いが減る」といった日常生活にストレスを与えることも決して少なくありません。そのストレスによってさらなるニキビが発生したりなど悪循環となってしまうこともよくあるのです。

ニキビができてしまったとき、「この程度で病院に行っていいの?」と躊躇する人も多いかもしれませんが、ニキビによる精神的ストレスから早く解放されるためにも、迷ったら専門の医師に相談することをおすすめします。ニキビができた際に、皮膚科を受診すべきタイミングは非常に重要ですが、いざ病院に行くとなると迷ってしまう方も多いかと思います。

そこで、ここからはニキビの皮膚科に行くべき症状やタイミングの判断基準※4について説明していきますので、当てはまるものがあるかぜひチェックしてみてください。

【こんな症状は迷わず皮膚科へ!】

1. 痛みを伴う時
ニキビが赤く炎症を起こしていて非常に痛みを伴う場合です。

2.膿が出ている時
ニキビが化膿している状態です。これは感染していることを意味します。

3.重症のニキビ
ニキビが非常に多く、広範囲にわたって発生している場合や、しこりのような大きなニキビ(結節性ニキビ、嚢胞性ニキビといいます)ができてしまっている場合です。

4. 跡が残るニキビ
ニキビが治っても赤みや凹凸が残る、または色素沈着が見られる場合です。これは瘢痕(はんこん、ニキビ跡のこと)に発展する可能性があります。

5.日常生活に影響が及んでいる時
ニキビがあることによって、自分に自信がなくなったり、人と会うのがイヤになったりと精神的な健康に影響していたり、社会的活動が制限されている場合です。

※4 皮膚科に行くべき症状やタイミングの判断基準

出典元:Treating acne? Is it time to see a dermatologist?

【皮膚科に行くべきタイミング】

痛みや炎症を伴う場合はもちろんですが、軽度でもずっと治らなかったり、繰り返し同じ場所にできたりするときは、受診のタイミングと見てよいでしょう。

1. 大きなニキビや痛みを伴うニキビがある場合
大きなニキビや痛みを伴うニキビは、自己判断での治療が難しいことが多くあります。このようなニキビは、適切な治療法や薬の処方が必要なことが多いため、早めに病院を受診することをおすすめします。

2. 長期間治らないニキビがある場合
通常、ニキビは1週間~1ヶ月程度で治ることが一般的ですが、長期間治らないニキビがある場合は、病院での治療が必要となる可能性があります。早めに受診し、専門家の意見を聞くことで、適切な治療法を見つけられるでしょう。

3. 繰り返し同じ箇所にニキビができる場合
何度も同じ箇所にニキビができると、炎症が繰り返されることで色素沈着やクレーター状になってしまうことがあります。そのため、繰り返し同じ箇所にニキビができる場合は、悪化してしまう前に皮膚科を受診しましょう。

4. 自分で治療しても改善しない場合
市販の薬やスキンケアで改善が見られない場合は、皮膚科での受診を検討しましょう。認定医や専門医が診断・治療を行うことで、根本的な原因にアプローチし、改善へと導いてくれます。

5. 美容面で気になるニキビ跡がある場合
ニキビが治っても、ニキビ跡が残ってしまうことがあります。このような場合、美容皮膚科病院でニキビ跡の治療を受けることで、肌状態を改善することが期待できます。

皮膚科で治療するとどれくらいキレイに治る?

ここまでニキビができたら皮膚科を受診することをおすすめしてきましたが、病院で治療したらどれくらいキレイになるか気になる方も多いかと思いますので、ここで、当院で実際に施術したニキビ治療の例をご紹介します。

脂性肌で中学生からずっとニキビに悩まされ続け、当院に治療に来られた20代男性の症例です。鼻から頬にかけて無数のニキビが見られるとともに、脂性肌による毛穴の開き、また、すでにニキビ跡になっている状態から治療を開始しました。

マイクロニードル高周波をあてニキビ、ニキビ跡、そして毛穴までも治療できる最先端機器「ポテンツァ」を使って「マックーム」というアレルギー性のない薬剤を定期的に皮膚に注入する治療を行った結果、6ヵ月後には毛穴の数、ニキビの元となるポルフィリンも徐々に低下。ご本人はもちろん、お母さまからもお喜びの声をいただいています。

症例写真

このように長年悩み続けたニキビも病院で治療することで、たった数ヶ月で治ることも多くあります。これこそニキビができたらすぐに病院をおすすめする理由なのです。

まとめ

ニキビは「皮膚の病気」ですので、皮膚科を受診して適切な治療をした方が確実に早くキレイに治ります。

スキンケアや市販薬を試してもなかなか改善しなかったニキビも、皮膚科にいったらすぐ治った…ということも珍しくありません。

患者様のニキビの状態を専門的な観点でしっかり診察し、治るまでの最適な治療をご提案することができます。

当院のようなニキビ治療を専門とする皮膚科では、ニキビの治療はもちろん、洗顔の指導やスキンケアのアドバイスも行っています。

自分で調べてあれこれ試すのはかえってお金も時間もかかってしまうこともあるので、ニキビで悩んだらまずは皮膚科を受診してみてください。

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