ポテンツァの痛みを徹底解説!痛いからこそ効果的?


ポテンツァの痛みを徹底解説!痛いからこそ効果的?

美肌のためのポテンツァ治療には、どうしても痛みが伴います。
この記事では、その痛みの実態と痛みが示す効果、さらには痛みを和らげるための具体的な手法について詳しく解説します。
ポテンツァで美肌を手に入れる治療プロセスを、ご一読ください。

執筆者 綾部 誠
福岡美容皮膚科あやべクリニック院長。日本美容外科学会認定美容外科専門医。東京医科大学医学部を卒業後、久留米大学病院の形成外科医師として勤務。1997年に福岡美容皮膚科あやべクリニック開院。美容外科医として30年以上にわたり勤務した経験を活かし、情報発信を行っている。

ポテンツァ治療を始める前には痛みを軽減するため、麻酔クリームをお顔に塗布し、さらに麻酔クリームの上からラップで覆います。麻酔クリームだけを顔に塗布するより、ラップで覆った方がさらに麻酔効果が増強するためです。

麻酔クリームを顔に塗布後ラップで覆うことで麻酔効果を増強

これが痛みを軽減させるための最初のポイントです。
少なくとも60分は置きます。しっかりと麻酔の効果を高めたいと考えるならば、120〜180分置いた方が、麻酔効果はさらに増す事が確認されています。1)

1) 出典:Percutaneous dermal drug delivery for local pain control

時間がなく、お忙しい中、治療に来院して頂くので、多くの方が30分程度の麻酔クリームを塗布する時間しかない様ですが、痛みを少しでも抑えたいのならば、しっかりと60分は麻酔クリームの時間を取る様にしましょう。(60分で麻酔が効いている深さは1〜2mm。120分で2〜3mm。3時間から4時間で6mmの深さまで麻酔が有効に効くことが分かっています。)

次に、ポテンツァのショット数と患者さんが気になっている部位に何パスするかが、二番目のポイントとなります。(パスとは一通り施術するという意味の美容皮膚科用語です)

ポテンツァのチップは、患者さんお一人毎に専用のチップとなる使い捨てチップなので、前の患者さんと同じチップを使いまわすことは一切ありません。

そして、1チップは、2,000ショットの限度があり、それ以上は使用できません。ですから、当院では出来るだけ早期に治療実感が出る様に一回の施術で2000ショット使用するようにしております。

ニキビ跡用のポテンツァ CP-25チップ

当院では、1パス目(1回目)に前額を含めたお顔全体に約700ショット使用します。次のパスからは、ニキビ跡の凸凹が頬部にある方なら、特に頬全体に2パス目を施術します。 さらに3パス目からは、ニキビ跡の凸凹の部分だけ使用し、場合によってはもう一度ニキビ跡の部位だけに4パス目と使用して施術していきます。

つまり、1回目はお顔全体。2回目は頬全体。3回目はニキビ跡だけ。3パスしてまだ2,000ショットに達さず、ショット数に残りがあれば、4回目もニキビ跡の気になる部位に施術していきます。

その際、1パス目は麻酔がしっかりと効いているなら、痛みは感じませんが、2パス目以降から、徐々に痛みが出現して来ます。

その理由は、ポテンツァの針先から放出されるラジオ波による熱が原因です。

つまり、1パス目(1回目)は、細い針を刺される痛みですが、2パス目以降は、細い針で刺される痛みではなく、むしろ熱による痛みなのです。

冬、温かいお風呂に入ったときのことを思い出して下さい。

温かいお風呂だったら気持ち良いですが、お湯を足して行き、入れ過ぎてしまうと湯の温度が、「温かい」を通り越して「痛い」に変化していきますよね。それと同様のことが生じているのです。ラジオ波の熱作用によって生じているために、ポテンツァは痛いと感じるのです。

人間は42度位までならば、「温かい」と感じますが、その3度高い温度の45度になると「痛い」と感じる様に変化して来ます。50℃のお湯に手を入れたならば、瞬間的に反射で手を引っ込めてしまうことでしょう。

しかし、この熱作用こそが、ポテンツァ治療の真骨頂であり、ダーマペンとの差異を生じるのです。ダーマペンは細い針で皮膚に微細な傷をつけ、その傷が治る際、コラーゲンを新生させます。

ポテンツァも同様に細いマイクロニードルで微細な傷をつけるまでは同じですが、その際に針の先端からラジオ波を生じさせ、熱が生じるという点がダーマペンとの大きな違いのひとつです。

この熱によって痛みを感じるわけですが、この熱こそ実はヒートショックプロテイン47,70,90と呼ばれる熱ショックタンパク質が生成され、この作用によりダーマペンより更に多くのコラーゲンとエラスチンの産生を促しているのです。2)3)

2)出典:Embryonic lethality of molecular chaperone hsp47 knockout mice is associated with defects in collagen biosynthes
3)出典:Thermal Response of In Vivo Human Skin to Fractional Radiofrequency Microneedle Device

つまり、この痛みこそダーマペンとの新生するコラーゲン量の差が生じるのです。ポテンツァの痛みは、それだけ多くのコラーゲンが産生され、ニキビ跡の凸凹や毛穴が改善してると思って頑張ってください。

しかし、どうしても痛い場合には針先から生じるラジオ波が照射しないように停止したり、アイスパックで火照った顔を冷却することによっても痛みを軽減することが出来ます。

具体的にお話すると顔は左右対称なので、最初に右側を施術して、次に左側を施術するならば、左側を施術している間に先に施術した右側をアイスパックで冷却し、その後交互に冷却していけばよいと思います。

ポテンツァの痛みについてのまとめ

➀:麻酔クリームを塗布して1時間は待ちましょう。出来るなら2時間塗布して待ちましょう。
②:熱による『痛み』こそが効果の現れであり、コラーゲンとエラスチンの生成が促され、治療効果が増幅します。
③:どうしても痛い際には、ラジオ波を停止するか、アイスパックで冷却しましょう。

当医院では、お肌の状態や症状、ご要望にあわせて柔軟に治療プランをご提案出来ます。無料カウンセリングも実施しておりますので、ご不安な点などお気軽にご相談ください。

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