チチガ・スソガの原因と具体的な対策
- 公開日: 2025/02/05 更新日:2025/02/13
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皆さん、こんにちは。福岡で美容皮膚科クリニックを営んでいる綾部です。今回の記事は、特にチチガ・スソガにお悩みのあなたへ、心から寄り添いたいという思いで作成いたしました。これまで10年近い治療経験の中で、数多くの患者さんとお会いし、それぞれの不安や疑問、そして心に抱えるさまざまな想いを感じてまいりました。また、2020年以降に実際に当院で治療を受けられた患者さんのデータをもとに、信頼性の高い情報を丁寧にまとめました。私たちがこの記事をお届けするのは、単なる医療情報の提供にとどまらず、あなたが一人で悩むことなく、安心して治療に踏み出していただけるようにとの願いからです。現場で実際に治療した患者さんの体験談や、治療過程で見守ってきた数々が、この文章の背景にあります。あなたがこの記事を通じて、少しでも前向きな気持ちになり、心の負担が軽くなるよう願っております。
あなたも、「下着を替えたときに、なんとなく気になるにおいがする」とか、パートナーやご家族から「においが気になる」と言われて戸惑った経験はありませんか? 実は、当院を訪れる多くの方が、こうした悩みを抱えていらっしゃいます。特に30代と50代前後の方が数多くいらっしゃるのが特徴的でした。年代ごとの背景やライフステージの変化が、症状の現れ方に大きく影響しているのが現実です。
目次
チチガ・スソガの30代の特徴

30代は結婚や育児、仕事の変化が一気に押し寄せる時期。パートナーとの生活の中で、「スソのにおいが気になり始めた」「実家で母親に指摘され、心が折れた」という体験をされる方も少なくありません。また、昔からワキガ体質かもしれないとぼんやりと不安を感じながら、においに対して神経質になっている方も多く見受けられます。
チチガ・スソガの50代前後の特徴

一方、50代前後の方は、更年期や閉経などホルモンバランスの変動が影響し、「急ににおいが強くなったように感じる」といった声が多く聞かれます。過去にワキの手術治療を受けていたとしても、スソのにおいはなかなか対策しきれず、将来の自分の介護のことを考えると「今のうちに何とかしておきたい」と、治療を前向きに検討される方も多いのが実情です。
出典:Genitourinary Syndrome of Menopause
これまでの私の経験から、チチガ・スソガでお悩みの方は「誰にも打ち明けられない」「周囲に相談できない」という孤独感に苛まれていることが分かりました。実際にご来院された際には、「もっと早く相談していればよかった」と後悔の声をいただくことも多いものです。もしあなたが、においのせいで「母親に指摘され、心が折れそう」「パートナーとの関係に少し不安を感じる」といった思いを抱えているなら、どうか一人で抱え込まず、まずは専門家に相談してみてください。生活習慣や体質に合わせた治療法を取り入れることで、日常が大きく変わる可能性があります。
次のセクションでは、実際に当院で受診された方々の流れをもとに、「どのような治療をして、においがどのように改善していったのか」を具体的なエピソードを交えてご紹介します。あなたの不安が少しでも和らぎ、前向きな気持ちになれるような内容となっていますので、ぜひご覧ください。
チチガ・スソガの具体的な事例1(30代:パートナー指摘で受診)
主訴と悩みの背景

30代半ばの女性の方が、夫から「下着を脱いだときに独特のにおいがする」と指摘されたことがきっかけで来院されました。学生時代からワキのにおいに悩み、制汗剤でなんとか対処していたものの、結婚後にパートナーからの指摘で不安が急増。外出先のトイレで下着を何度も確認してしまうなど、日常生活に支障が出るほどの悩みを抱えておられました。また、陰部のにおいのことで婦人科を受診された際には膣内に炎症が見つかり、薬を処方されたもののにおいに対する効果は感じられず、家族歴や生理前のムレなど、複数の要因が重なって精神的な負担が増していた状況でした。
カウンセリングと治療方針

最初に、アポクリン汗腺の活動状況や生活習慣、ホルモンバランスを含めてカウンセリングを行い、「一時的ににおいが強くなるタイミング」や「普段のケア方法」について詳しくお聞きしました。
実際にお話を伺うと、下着の材質は化繊のものが多く、洗濯時にニオイを隠すためも相まって、柔軟剤をたっぷり使うことが習慣になっているとのことでした。過度な柔軟剤の使用は通気性を損ねる場合があり、においの原因になりやすいことがあります。また、この方は転勤が続いていて新しい職場になじむまで苦労することが多く、ストレスが相当大きかったようです。ストレスはホルモンバランスを乱し、汗腺の活動をより活発化させることがあるため、その点も要因として考えました。
そこで、まずは下着の素材を肌に優しいコットン中心に切り替えていただくこと、柔軟剤の使用量を見直すことなどを生活習慣の面でアドバイスし、運動以外にも、「思い切り皿を割ってストレスを発散できる施設が福岡にある」という情報や、海や山での森林浴を楽しむ方法など、少し変わったストレス発散法もご案内しました。特に私のおすすめとして、「夏なら福岡県の鐘崎の浜辺を1キロ以上にわたって馬で波打ち際を駆け抜ける乗馬体験」など、自然と触れ合いながらのアクティビティが意外と大きなリフレッシュになるとお伝えしました。
さらに、においの悩みに対して比較的ダウンタイムが少なく、局所的にアポクリン汗腺を熱変性させて治療するビューホットをおすすめしたところ、「それなら仕事も休まずに済みそうで、ぜひ試してみたい」と前向きに受けていただき、当院に於いてビューホットの施術をうける運びとなりました。
出典:Over-the-counter treatments and perineal hygiene in postmenopausal women
術後の経過と改善点
ビューホット施術後の2~3日は軽い痛みや腫れがありましたが、日常生活に大きな支障はなく過ごしていただけました。約2ヶ月後に確認したところ、「生理前のムレ感がかなり軽減した」「下着を脱いだときのにおいが気にならなくなった」と当院の看護師と歓談しながらご報告して頂きました。ご本人も驚くほどの変化が見られました。
1ヶ月ほど経過した頃には、「外出先でのトイレチェックが減って、気分がとても楽になりました」と、表情が明るくなられていたのが印象的でした。かさぶた状のものができて下着に少し当たる期間はありましたが、1~2ヶ月を目安に自然に落ち着き、痛みや赤みも解消。ご主人との関係も以前のように気兼ねなく会話できるようになったそうです。
もしあなたも「においを指摘されてから自信を失った」「引っ越しや転勤があってストレスフルな毎日で、においが悪化した気がする」という思いを抱えているなら、一人で落ち込む前にぜひ相談にいらしてください。生活改善だけでなく、あなたの状況に合った治療法を組み合わせることで、思いがけないほど気持ちが軽くなるかもしれません
チチガ・スソガの具体的な事例2(50代:将来の介護を考慮)
主訴と悩みの背景

次の方は50代半ばの女性で、「将来、もし介護される立場になったときに、スソのにおいで迷惑をかけたくない」という強い思いから来院されました。若い頃にワキのにおいは手術で改善されていましたが、閉経を迎えたあたりからスソのにおいが気になり始め、「今のうちにできることはしておきたい」と考えられたそうです。
「自分が介護されるとき、どんな状態になるか分からないけれど、においの悩みを残したままでは申し訳ない気がして・・・」と話す姿が印象的で、ご家族への配慮も強く感じられました。最近はご実家のお母様の介護を手伝う機会が増え、自分の将来を重ね合わせることが多くなったとおっしゃっていました。
カウンセリングとアドバイス
まず、閉経後のホルモンバランス変化がにおいに影響している可能性を念頭に置きながら、アポクリン汗腺の活動状態や腟周りの環境を診察しました。下着は綿素材を中心に選んでおり、洗濯時の柔軟剤も控えめにしているとのことで、におい対策としては比較的良好な環境でした。一方、食生活も重要です。脂質や香辛料が多い食事は発汗や皮脂分泌を活発化させ、においを強める傾向があります。そこで、野菜や果物、海藻など食物繊維の多い食材を増やし、魚や大豆製品、ヨーグルトや納豆などの発酵食品で腸内環境を整えるようアドバイスしました。スパイシーな料理や油の多い食事が好きなら、少し量を減らしたり、野菜メインの献立を取り入れることをおすすめします。無理なく続けられる範囲で、におい対策と健康の両立を目指しましょう。
ただし、今回のケースでは日常的に介護や家事を担っているため、休息を十分に取ることが難しいようでした。ストレスや疲労は、発汗やホルモンバランスにも影響が出やすいため、最初は以下のようなポイントを重点的にアドバイスしました。
- できるだけストレスを溜めすぎない工夫
- お母様の介護スケジュールを、他の家族とも分担してみる
- 自分が好きな音楽をかけながら行う短いストレッチでリフレッシュ
- 生活リズムの見直し、ゆったりとした時間の使い方を心掛ける
- 入浴や就寝時間をなるべく一定にして、睡眠の質を上げる
- 余裕のある日は、散歩などで軽く汗を流し血行をよくする
こうした日常習慣を見直すことで、においが改善するケースもあるため、しばらく様子をみていただくことになりました。
ビューホットを決断した経緯

ところが、数ヶ月ほど試してみても、思ったほどにおいが軽減せず、ご本人は「多少は良くなったけれど、介護をするたびに気になってしまう」と悩みを抱え続けていました。そこで改めて、においの元となるアポクリン汗腺を局所的に熱変性させる治療である「ビューホット」をご提案し、「やはりしっかり原因にアプローチしておきたい」とご本人も納得のうえ施術を受けられることになりました。
術後の経過と改善点
ビューホット施術後は、腫れや軽い痛みが数日続きましたが、介護や日常的な家事に支障が出ることはほとんどありませんでした。2週間後の診察では、「朝起きたときや長時間外出したときのにおいが確実に減った」と話され、1ヶ月も経たないうちに「トイレで自分の下着のにおいを確認する回数が明らかに減りました」と安心されたご様子でした。
2ヶ月ほど経過した頃には、かさぶた状の部分や赤みも目立たなくなり、「これで将来、介護されるときの心配が少し和らぎました」と明るい表情を見せてくださったのが印象的でした。
あなたも「年齢を重ねるなかで、においが強まったように感じる」「将来の介護や人の手を借りる可能性を考えて、不安が大きい」というお気持ちを抱えているなら、まずは生活習慣の見直しやストレスケアから始めてみませんか。もちろん、それでも改善が難しい場合は、専門的な治療法の選択肢もあります。気になることがあれば、一人で抱えずにいつでもご相談ください。
ワキガ・チチガ・スソガ の治療法一覧:3部位同時治療の傾向

あなたは、もしかするとワキガやチチガ、スソガのにおいで、周囲の視線や指摘にドキッとしてしまうことはありませんか。実は当院のカウンセリングを重ねていると、これら3カ所の悩みを同時にケアしたいと考える方が、特に40代の方を中心にいらっしゃると診療をしていて感じます。若い頃から「ワキガ体質かも」と思い制汗剤で30歳過ぎまでやり過ごしてきたものの、ふと気がつけばチチガやスソガのにおいも気になり始めていた -そんな声も決して珍しくありません。
さらに「昔ワキガ手術を受けて、しばらくは落ち着いていたのに、40歳を迎えてから、ここ2~3年でまたにおいが戻ってきたような気がする」という声もよく聞かれます。そのような方の中には、「せっかく再治療するなら、チチガとスソガも一緒に済ませたい」と考えるケースが少なくありません。あなたがもし同じような状況にいるなら、一度に複数のにおいの原因にアプローチできる選択肢があるということを、ぜひ知っておいて下さい。
実際に、チチガやスソガは自分では気づきにくかったり、ワキほど周囲に相談しやすい部位ではないため、見逃されがちです。しかし、「ワキの治療をしてみたら、ふとチチガやスソガも気になり出した」「ケアしていない部分だけにおいを感じるようになった」という声は意外と多いものです。日々の生活や仕事で忙しいと、複数の施術を別々に受ける時間をとるのも難しいですよね。そうした理由から、一度の治療で気になるにおいを総合的に改善したいと希望される方が増えているのだと思います。
ただし、3カ所同時にアプローチする際も、ワキとチチ・スソでは皮膚の厚みやデリケートさが異なるため、治療方法やダウンタイムに違いが出てきます。ワキは比較的施術後の回復が早い一方、チチやスソはかさぶたが残る期間が少し長くなる傾向があります。そのため、施術前には「どの程度仕事や家庭の予定に影響が出るか」「服装や下着の選び方をどう調整するか」をしっかり検討する必要があります。
もしあなたが「ワキのにおいは気になっていたけど、最近チチやスソも・・・」と複数部位で悩んでいるなら、一度にまとめて治療できる選択肢があることを知っておいてください。もちろん、すべてを同時に行うかどうかは人それぞれの状況によりますし、体質や生活スタイルを考慮したうえでベストな治療計画を立てることが大切です。一度の通院でできる施術と、段階的に進めたほうが良い施術をうまく組み合わせることで、あなたの負担が最小限に抑えられるはずです。
ワキガ・チチガ・スソガの具体的な事例1(40代:周囲の指摘でまとめて解決を希望)
主訴と悩みの背景

40代前半の女性の方が、職場の同僚から汗のにおいを指摘されたことがきっかけで来院されました。最初はワキのにおいだけが気になっていたものの、カウンセリングの中で「最近はチチやスソのにおいにも敏感になってきた」と気づかれたそうです。中学時代からワキガ体質だと感じ、常に制汗剤を携帯していたにもかかわらず、年齢とともに部位が広がってしまったというお悩みがありました。周囲からの直接の指摘を受け、「まとめて治療したい」という強いご希望でご来院されたケースです。
カウンセリングと治療方針
まず、においの強さや感じ方は個人差が大きいため、ワキ・チチ・スソそれぞれの状態をしっかり確認しました。ご本人の希望としては、3カ所を同時に施術して、早い段階で一気に悩みを解消したいという思いが強かったのですが、生活スタイルやお仕事の都合も合わせて考慮する必要があります。
例えば、ワキは比較的ダウンタイムが短いものの、チチガやスソガはかさぶたができやすく、1〜2ヶ月程度は気をつけたほうがいい場合があります。そこで、仕事を極端に休まなくても済むようにスケジュールをうまく調整しながら、ワキ・チチ・スソを同日に施術できる「ビューホット」のプランを検討。多少の痛みや赤みは出るものの、ご本人も納得していただけました。
また、普段の生活習慣についても確認したところ、においを悪化させる要因となりがちな食生活やストレス管理に関しては無理のない範囲でアドバイスを行い、「まとめて治療したから万事解決」というわけではなく、セルフケアも併せて取り組んでいただくよう提案しました。

術後の経過と改善点
ワキ・チチ・スソの3カ所を同日にビューホットで施術し、3日ほどは軽い痛みと腫れが出ましたが、大きな制限なく日常生活を送れたそうです。2週間後に連絡をいただいた際には、「ワキはすぐににおいが改善したように感じ、チチやスソもムレが減った気がします」と順調な経過を報告していただきました。
1ヶ月ほど経つと、チチやスソのかさぶたも落ち着き、赤みも目立たなくなってきたようで、「職場で汗をかいても、においを気にせずに動けるのでストレスが減りました」と笑顔を見せてくださいました。まとめて治療した分、最初は多少の不安もあったようですが、「ワキもチチもスソも一気にケアできたので、通院の回数も少なくてすんだ」と満足されていたのが印象的でした。
ワキガ・チチガ・スソガ の具体的な事例2(40代:過去にワキガ治療歴があり再度検討)
主訴と悩みの背景

40代後半の女性で、20代の頃にワキガ手術(切開法)を受けており、当時は脇のにおいが著しく改善されてとても満足していたそうです。ところが、ここ2~3年ほど前から「また少しずつ脇のにおいが気になるようになった」という実感があり、チチガやスソガのにおいにも同時に悩み始めたとのことでした。
「わきは若い頃の手術でほとんど気にならなくなったはずなのに、またにおいが戻ってきた気がして…。それならいっそ、チチやスソを治療するときに脇も再度ちゃんと施術したいんです」というご要望で来院され、3カ所を同時にケアできる方法を検討されることになりました。
カウンセリングと治療方針
まずは、過去のワキの治療歴を含め、においに対するご本人の感覚や日常生活の習慣を詳しく伺いました。ワキの手術後は長年快適だったそうですが、ライフステージの変化やストレスが増えたこと、加齢にともなうホルモンバランスの乱れが重なり、チチやスソのにおいが目立つようになったのではないかと推測しました。
当院での検査や診察の結果、アポクリン汗腺の活動が思った以上に強く、ワキだけではなくチチやスソにも影響している可能性が高いと診断。ご本人は「できるだけ少ないダウンタイムでいっぺんにケアしたい」という思いがありましたが、まずは生活面の見直しとセルフケアから始め、1〜2ヶ月ほど様子をみることにしました。しかし、その間も思うようににおいが抑えられず、最終的にはワキの再治療と合わせてチチ・スソをまとめてケアできる「ビューホット」を希望されました。

術後の経過と改善点
施術当日から数日は、ワキ・チチ・スソともに腫れや軽い痛みがありましたが、想定範囲内で落ち着いていたそうです。2週間後にはワキのにおいはほぼ気にならなくなり、「チチやスソも、ムレたときの不快感がだいぶ減りました」という嬉しい報告をいただきました。
3カ所同時に施術したことで、チチとスソにはかさぶたがやや長めに残り、約2ヶ月ほど注意が必要でしたが、「ダウンタイムがないのはありがたい」と納得のご様子。1ヶ月を過ぎる頃には「今まで使用してきた制汗グッズの出番がほとんどなくなった」と笑顔でお話しされていたのが印象的でした。
もしあなたが過去にワキガ手術を受けていて、他の部位が新たに気になり始めたなら、まずは一度カウンセリングで相談してみてください。加齢やホルモンの変化に合わせて、再度アプローチすることで、思いがけないほど日常の快適さが取り戻せるかもしれません。
ダウンタイムと術後のケア

チチガ:2ヶ月を目安に考える理由
あなたが「チチガ」の施術を受けた際、治療後の皮膚表面には一時的にかさぶたや軽い炎症が起きる場合があります。なぜ約2ヶ月を目安に考えるかというと、乳房周辺は動きやすく、下着の摩擦や汗の影響を受けやすい部位だからです。施術後の皮膚はとてもデリケートなので、細胞が十分に再生してかさぶたが自然に剥がれ落ちるまで、少し時間をかけてあげる必要があります。
この期間、あなたには「少し長いな」と感じることもあるかもしれませんが、傷口を刺激しすぎないように注意しながら過ごすことで、よりキレイな仕上がりに近づけるはずです。焦らず、じっくり回復を待つことが大切です。
スソガ:2ヶ月を目安に考える理由
一方、スソガの施術でも、同じように約2ヶ月ほどを目安として考えていただきたいのは、デリケートゾーンという特性が大きいからです。下着や衣類との摩擦、座るときの体重のかかり方、さらに生理周期など、日常のあらゆる動きや環境が影響しやすい部位と言えます。
かさぶたができると、どうしても「早く剥がれてほしい」と思ってしまいますが、自分で引っ張ってしまうと色素沈着や炎症を招くリスクが高まります。できるだけ自然に剥がれ落ちるように、摩擦を減らし、丁寧なお手入れを心がけることが大切です。

仕事・育児との両立
施術後の数日間は、痛みや腫れを感じる方もいらっしゃいますが、仕事を長期的に休む必要があるほどではない場合がほとんどです。もしあなたが仕事や育児で忙しい場合でも、デスクワークや軽作業であれば早期に復帰できることが多いですよ。
ただし、抱っこや重い荷物を持つなど、身体に負担がかかりやすい動作が多い育児中は、少しだけ注意が必要です。気になるときは短時間でもこまめに休憩を取り、施術部位に圧迫や摩擦がかからない姿勢を意識してみてください。
衣類や下着の選び方
ダウンタイム中は、あなたが着用する下着や衣類に気を配ることで、かさぶたが剥がれにくくなるだけでなく、肌トラブルのリスクも軽減できます。綿(コットン)やシルクなど、通気性が良くて肌当たりがやわらかい素材を選ぶと安心です。伸縮性が高く、締め付けが少ないデザインの下着もおすすめです。
また、衣類や下着を洗濯する際には、柔軟剤を過度に使いすぎないよう注意してください。柔軟剤が残りすぎると、生地表面にコーティングができてしまい、通気性を損ねる可能性があります。においの予防にも効果的なので、適量を守ることが大切です。
少しの工夫で、施術後の皮膚への刺激をぐっと減らせます。あなたが落ち着いて日常生活を送れるよう、服装選びでも自分の体をやさしくいたわってあげてください。焦らず、こまめなケアを続ければ、施術後の経過をより良好に保ちやすくなります。もし何か不安があれば、遠慮なく医療スタッフに相談してください。あなたの負担を少しでも軽くするお手伝いができるはずです。
出典:Maintaining vulvar, vaginal and perineal health: Clinical considerations
チチガ・スソガの悩みを家族・パートナーに相談するポイント

20代・30代女性が親に相談するケース
あなたがもし20代・30代で、「チチガやスソガのにおいが気になる・・・」と悩んでいるなら、最初に相談したいのはやはり親御さんかもしれません。実際、私がこれまでに診察してきた方のなかでも、「高校生や大学生の時点で親に相談して、早めに治療を始めた」というケースは少なくありません。特に母親がワキガ体質だったりすると、「同じ悩みを抱えていたからこそ、具体的な話がしやすかった」という声もよく聞きます。
ただ、あなた自身が「親には知られたくない」「自立しているからこそ言いにくい」と感じる場合もあるでしょう。実際、20代後半〜30代の方では、親御さんとの関係性によっては「言っても理解してもらえないのでは」という不安を抱えることも多いです。それでも、長年一緒に暮らしてきた親御さんは、あなたの体質や小さい頃からの悩みをある程度知っている可能性があります。打ち明けることで、意外なほど心強いサポートが得られることもあります。
夫やパートナーに話す場合と話さない場合
あなたが既婚者や同棲中のパートナーがいる場合、「チチガ・スソガの悩みを言うか言わないか」を迷うこともあるでしょう。実際、「夫に言われたから施術を決意した」という方がいる一方で、「自分からは言わずに、こっそり治療する予定」という方もいらっしゃいます。
パートナーは最も近い存在ですから、指摘されるとショックを受けるのも無理はありません。しかし、相手も「あなたを大切に思っているからこそ気づいてほしい」と考えている場合が多いです。相談する際は、落ち着いたタイミング(たとえば週末の夜や、ゆっくりと話せる食後など)を選び、「実はデリケートな話がある」と率直に伝えてみてください。
お互いに素直な気持ちを共有することで、理解が深まり、二人で乗り越える力になるでしょう。
配偶者が指摘してくれた場合の心理面
実は、配偶者やパートナーがチチガやスソガのにおいについて切り出すのは、決して気軽なことではありません。「言う方だって、本当はこんなこと言いたくないんだけれど・・・」という葛藤がある中で、「あなたに一刻も早く気づいてほしい」「一緒に解決策を探したい」と思うからこそ、勇気を出して言ってくれている場合が多いものです。
あなたからすれば、においに関する指摘はとてもショックですよね。でも、相手も「どうしたら傷つけずに伝えられるだろう」「本当は言わないで済むなら、それに越したことはないのに・・・」と悩みながら、あえて口にしてくれた可能性があります。もし少しでも「なんでそんなこと言うの?」と感じた時は、相手の複雑な気持ちにも思いを巡らせてみてください。そこには、「一緒に改善したい」「隠し事をしたくない」という深い思いが隠れているかもしれません。
言われた側が落ち込むのは当然のことです。でも、このにおいの問題は、二人で向き合うことで強い絆を育むきっかけにもなり得ます。悲しさや恥ずかしさを感じたときは、その感情を無視せず、まずは言葉にして伝えてみてください。パートナーもあなたの本音を知ることで、「どうやってサポートすればいいんだろう」と積極的に考えてくれるはずです。あなただけが頑張るのではなく、「二人で乗り越える」意識を持つことで、気持ちもずいぶん楽になるのではないでしょうか。

チチガ・スソガのまとめ

チチガ・スソガの原因
アポクリン汗腺の活動やホルモンバランス、下着や柔軟剤による通気性の低下などが考えられます。少しの生活習慣改善でも、においが緩和される可能性があります。
ライフステージごとの特徴
30代は育児や仕事の変化でにおいに敏感になりやすく、50代は更年期などによって体質が変わり、においを強く感じることがあります。将来の介護を見据えて早めに治療を検討する方も増えています。
ビューホットなどの治療法
アポクリン汗腺に熱を加えてにおいの原因を抑える方法です。ダウンタイムが比較的短く、切開手術ほどの負担が少ないため「仕事を休まずにすみそう」という理由で選ぶ方が多いです。
ダウンタイムと術後ケア
チチガ・スソガの施術後はかさぶたが自然に剥がれるまで約2ヶ月が目安。下着の選び方や柔軟剤の使い方に気を配り、患部への摩擦を極力減らすことが大切です。
家族・パートナーとのコミュニケーション
親や配偶者に打ち明けるのは勇気が必要ですが、一人で抱え込まずに共有するとサポートが得られやすいです。においの指摘には相手も気を遣っている可能性があるので、お互いに冷静に気持ちを話し合うと理解が深まります。
メリット・デメリットの把握
外科的治療、機器を使った治療、セルフケアなど、それぞれ利点と負担が異なります。体質やライフスタイルに合わせて、医師やスタッフと相談して最適な治療を選ぶことが重要です。
心理的な不安の軽減
においの問題は心に重荷を与えがちです。施術や生活改善のほかに、ストレスを上手に発散する工夫をすることで、日常の過ごしやすさが大きく変わることがあります。
早めの受診・相談が鍵
「もっと早く相談すればよかった」という方は多いです。においに気づいてから放置せず、専門家に相談して対策を始めることで、症状やストレスを軽減しやすくなります。
チチガ・スソガのQ&A

Q1. 医師に相談しても「問題ない」と言われ、孤独感を感じています。
A1. あなたの抱える不安やつらさが、医師の一言で十分に理解されないと感じると、心細さが募りますよね。医師が「問題ない」と言う場合、それは医学的な深刻度を示しているに過ぎないこともありますが、あなたの心の重荷がそのまま解消されるわけではありません。もし納得できないと感じるなら、別の医療機関でセカンドオピニオンを受けたり、専門のカウンセリングに相談してみるとよいでしょう。一人で抱え込まず、あなたの思いをしっかり受け止めてくれる場所を見つけることが大切です。
Q2. 家族やパートナーに相談するのが怖いのですが、どうすればいいですか?
A2. まずは、あなたが落ち着いて話ができるタイミングや場所を選ぶことが大切です。「大切な話がある」と切り出して、正直な気持ちを伝えてみてください。きっと、相手も真摯に耳を傾け、あなたの心に寄り添ってくれるはずです。最初は不安かもしれませんが、実際に話してみると「もっと早く話しておけばよかった」と感じることが多いものです。
Q3. においのせいで自分に自信が持てず、外出が億劫になっています。対処法は?
A3. まずは、専門家のカウンセリングを受けて、客観的な視点から現状を把握するのが一つの方法です。生活習慣の見直しや医療的な治療など、あなたの状態やライフスタイルに合った対策を一緒に探していけるはずです。誰にも話せなかった悩みは、誰かに共有するだけで心が軽くなることもありますので、信頼できる相手に相談するのもおすすめです。
Q4. 臭いを気にしすぎて、常に緊張してしまいます。リラックスする方法はありますか?
A4. においに対する過剰な心配は、常に体や心を緊張状態にしてしまいます。深呼吸や軽いストレッチ、入浴、アロマテラピーなど、あなたに合ったリラックス法を取り入れてみてください。また、適度な運動や自然の中での散歩なども、ストレス発散に大変効果的です。どうしても心配が続く場合は、メンタル面のケアを専門に行う医療機関に相談するのも一案です。
Q5. 手術後もにおいが残っていたらどうしよう…と考えてしまいます。
A5. 施術後の効果には個人差がありますが、実際に治療を受けた多くの方は「においが大幅に軽減した」と実感されています。完全に消えるかどうかは体質にもよりますが、もし気になることがあれば、医師や看護師と経過をこまめにチェックし、早めに相談することで、追加のフォローが受けられる場合がほとんどです。
Q6. においを治す治療にはどんな方法がありますか?
A6. 治療法は多岐にわたります。たとえば、ビューホットやボトックス注射といった方法があり、まずは生活習慣の改善やセルフケアから始めることも可能です。あなたの症状やライフスタイルに合った最適な方法を、信頼できる医師とじっくり相談して決めるとよいでしょう。
Q7. ビューホットは切らない分、効果が弱いのではないですか?
A7. ビューホットは、アポクリン汗腺に熱を加えてにおいの原因に直接アプローチする治療法です。切開手術のように大きな傷跡や長いダウンタイムがなく、気軽に受けられるというメリットがあります。実際、多くの方が十分な効果を実感されており、「休みが取りにくい」と感じる方にも特におすすめの治療法です。
Q8. ダウンタイム中、仕事や育児はどの程度セーブすべきですか?
A8. 施術後、数日間は痛みや腫れが生じることがありますので、無理のない範囲で体を休ませることが大切です。デスクワークなどの軽い業務であれば比較的早めに復帰できる場合が多いですが、育児で抱っこや重い荷物を持つような作業は、慎重に行う必要があります。体調と相談しながら、無理をしないよう心がけてください。
Q9. かさぶたが気になって、つい触ってしまいそうで不安です。
A9. かさぶたを無理に剥がそうとすると、色素沈着や炎症を引き起こす可能性があります。特にチチガやスソガは下着との摩擦が多い部位ですので、柔らかい下着を選んで刺激を抑えるようにしましょう。自然に剥がれるまで、そっと見守ることを意識してください。
Q10. どのタイミングで受診すればいいのかわかりません。
A10. 「ちょっと気になるな」と感じたその時点で、受診を考えても遅すぎることはありません。においの悩みは放置するとストレスや不安が大きくなりやすいので、まずは気軽にカウンセリングを受け、適切な対策を早めに講じることが重要です。どんな小さな不安も、一度専門家に相談してみると良いでしょう。
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