ポテンツァのダイヤモンドチップとは?その効果は?
- 2023/12/01
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今回は、ポテンツァ治療で使用されるダイヤモンドチップについての内容です。そもそもダイヤモンドチップとは何なのか、どのような仕組みで顔のたるみに効果を与えるのかを説明いたします。ポテンツァ治療についてもっと理解を深めるためにも、是非ご一読ください。
執筆者 綾部 誠
福岡美容皮膚科あやべクリニック院長。日本美容外科学会認定美容外科専門医。東京医科大学医学部を卒業後、久留米大学病院の形成外科医師として勤務。1997年に福岡美容皮膚科あやべクリニック開院。美容外科医として30年以上にわたり勤務した経験を活かし、情報発信を行っている。
ポテンツァのダイヤモンドチップとは
ポテンツァのダイヤモンドチップとは、1Mヘルツの単極ラジオ波(RF)と2Mヘルツの双極ラジオ波を0.05秒の時間差で連続照射することで自身の線維芽細胞を若返らせ、コラーゲンとエラスチンの生成を促し、顔と首の皮膚の引き締めと引き上げを直後から実感できる次世代の美容機器です。※1※2※3
※2 出典:Comparing the Efficacy of Monopolar and Bipolar Radiofrequency Treatment on Facial Skin in Women
※3 出典:Improvement of neck and cheek laxity with a nonablative radiofrequency device: a lifting experience
従来のチップとは異なり針を使用しないので麻酔クリームを必要とせず、お忙しい方に特にお勧めの施術です。
ポテンツァ ダイヤモンドチップとハイフの違い
体重に関係なく顔の皮膚の厚さは、頬部において男性も女性も1.5mm~3.0mmです。※4
ダイヤモンドチップから照射されるラジオ波が到達できる範囲は、深い層まで到達できる単極ラジオ波でも3ミリ程度であるのに対して、顔用のハイフの場合ならば4.5ミリまで到達できます。
つまり、ダイヤモンドチップとハイフの違いは、作用する深さが異なります。また、ポテンツァのダイヤモンドチップの場合は、皮膚の中だけに作用し、コラーゲンとエラスチンを生成することで、施術直後から肌のタイトニングと引き上げ感を実感できます。※5
それに対し、ハイフの場合は顔面の皮膚よりさらに下層の表情筋とその筋膜を熱で収縮することで肌の引き締めと引き上げを施術し、効果が最大になるまで1〜2月の期間が必要です。
例え話をするなら、豚の生姜焼きを作る際に熱したフライパンに油を引き、薄切りの肩ロースを入れると「チュルチュルチュル」っとお肉が縮みますよね。それと同じことを顔の皮膚にはダメージを与えずに、皮膚の下の表情筋とその上に付いている筋膜に熱を加え熱収縮させることと同じ原理です。
そして、熱の入れ方もポテンツァのダイヤモンドチップは単極照射の場合、シャワーのように熱を加えるのに対して、ハイフの場合、焦点距離4.5mmのチップならば、4.5mmの場所に限局して熱を集中的に加えます。
ポテンツァ RFマイクロニードルとダイヤモンドチップの違い
RFマイクロニードルは、主に毛穴・ニキビ跡の凸凹の治療に使用しますが、ダイヤモンドチップは皮膚の引き締めと引き上げに使用します。つまり、同じポテンツァという医療機械本体は同一のものを使用しますが、治療目的によってチップを使い分けするという事です。
ポテンツァ ダイヤモンドチップの効果
どうして単極照射の直後に双極照射するのか?
単極連続照射や、双極連続照射、さらに先に双極照射した直後に単極照射でも良いのではないだろうか?と疑問に感じた方もいらっしゃると思います。私自身何が違うのだろうと思い原著論文を読んでみました。
高齢のマウスの皮膚に別々にラジオ波を照射する部位に印を付けて、単極照射(Mono)した後0.05秒後にさらに単極照射(Mono)したグループ(MM)。初回単極照射して0.05秒後に双極照射(Bi)したマウスのグループ(MB)。BMは、双極照射した後に単極照射したマウスグループ。BBグループは双極照射した後にさらに双極照射したものと4つのグループに分けて、そのあと28日後にコラーゲンの量が一番増加したものを調べました。
上の図は、Heroviciコラーゲン染色した皮膚標本です。
この染色は、古い成熟コラーゲンはピンクに染まり、新しく新生されたコラーゲンは青く染まる特徴があります。※6
上段の赤の実線でかもまれた範囲を拡大したものがその下段に表示しました。
下段の中で一番青く染色されているのが、MBですよね。つまり、M:単極照射した後に、B:双極照射したマウスのグループが一番多くのコラーゲンを新生していたことがこの組織標本から証明されました。
また、生成されるコラーゲン量を若いマウス、高齢のマウス、単極―単極(MM)マウス、単極―双極(MB)マウス、双極―単極(BM)マウス、双極―双極(BB)マウスで調べたのが上のグラフです。
若いマウスのコラーゲン生成量を1.0としたときに高齢マウスは0.2程度のコラーゲン生成量しかありませんでしたが、その後さまざまな照射パターンを高齢のマウスに試したところMBマウスである単極照射(M)後双極照射(B)したMB高齢マウスは、照射しなかった高齢マウスよりコラーゲン生成量が大幅に改善し、0.7に増加しました。
若いマウスのコラーゲン生成量には及ばなかったものの、著しい増加を示しました。
それではどうして単極照射した後に双極照射したものが一番コラーゲン新生が多く行われたのかという疑問が生じますよね?
この論文の中で
『単極照射が双極照射に対して組織の予熱を生成し、電流をより容易に供給出来るようにするのではないかと推測しました。』と述べています。※1
ここから先、私の考えを述べるとヒートショックプロテイン47が、メインで働きその他にもヒートショックプロテイン90や100も共に働いてコラーゲンとエラスチンが新生されたのではないかと思います。
まとめ
➀:単極照射と双極照射を連続することで自身の線維芽細胞を若返らせる。
②:コラーゲン生成を促し、顔と首の皮膚の引き上げを施術直後から実感出来る。
③:ハイフは筋肉と筋膜を熱で収縮し引き上げ、効果はしばらくたってから発現する。
④:マイクロニードルはニキビ跡に、ダイヤモンドチップは顔の皮膚の引き上げを担う。
当医院では、お肌の状態や症状、ご要望にあわせて柔軟に治療プランをご提案出来ます。無料カウンセリングも実施しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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