食事でニキビ改善!美容皮膚科医が教える効果的な食生活と最新ケア方法


みなさん、こんにちは。美容皮膚科医の綾部です。今日は「ニキビと食事の関係性」について、ちょっと長めになりますが、じっくりお話ししたいと思います。

ニキビって、本当に厄介ですよね。まるで梅雨時の晴れ間のように、なかなか良くならない。でも、大丈夫です。必ず良くなります。ただ、それには正しい知識と適切なケアが必要なんです。

私も若い頃はニキビに悩まされていました。だから、患者さんの気持ちがよく分かるんです。でも、今では美容皮膚科医として、たくさんの患者さんのニキビを治療してきました。その経験から言えるのは、ニキビケアで最も重要なのは、実は毎日の食事なんです。

え?食事?って思いましたか?実は、ニキビと食事には深い関係があるんです。今日は、その関係性について、私の経験や最新の研究結果を交えながら、できるだけ分かりやすくお話ししていきますね。

執筆者 綾部 誠
福岡美容皮膚科あやべクリニック院長。日本美容外科学会認定美容外科専門医。東京医科大学医学部を卒業後、久留米大学病院の形成外科医師として勤務。1997年に福岡美容皮膚科あやべクリニック開院。美容外科医として30年以上にわたり勤務した経験を活かし、情報発信を行っている。

ニキビに良い食べ物

まずは、ニキビに良い食べ物から見ていきましょう。

1. 緑黄色野菜

これ、本当に大事です。特にニンジン、ホウレンソウ、ブロッコリーなんかがおすすめ。これらの野菜には、ビタミンA、C、Eが豊富に含まれているんです。

ビタミンAは皮脂の分泌をコントロールしてくれるんですよ。ビタミンCとEは抗酸化作用があって、肌の炎症を抑えてくれます。

私の患者さんで、毎日野菜ジュースを飲み始めたら、ニキビがみるみる良くなったっていう人がいたんです。最初は半信半疑だったみたいですが、3ヶ月続けてみたら、驚くほど肌が綺麗になりました。

でも、野菜ジュースだけじゃなくて、生野菜もしっかり食べることが大切です。私も毎日サラダを食べるようにしています。最初は面倒くさかったんですが、今では習慣になって、サラダを食べないと何か物足りない感じがするくらいです。

2. 青魚

次におすすめなのが、サバやイワシなどの青魚。これらの魚に含まれるオメガ3脂肪酸には、強力な抗炎症作用があるんです。ニキビって一種の炎症反応なので、これを抑える効果が期待できます。

私自身、週に2回は青魚を食べるようにしています。すると、肌の調子が良くなるだけでなく、頭もすっきりするんです。不思議ですよね。

ただ、魚が苦手という人もいると思います。そういう人には、良質な魚油のサプリメントをおすすめしています。でも、やっぱり食事から摂るのが一番いいです。

※ 出典:Effect of Dietary Supplementation with Omega-3 Fatty Acid and Gamma-linolenic Acid on Acne Vulgaris: A Randomised, Double-blind, Controlled Trial

3. 発酵食品

ヨーグルトや味噌、納豆などの発酵食品も、ニキビケアにはとってもいいんです。これらには善玉菌が豊富に含まれていて、腸内環境を整えてくれます。

実は、腸と肌は密接に関係しているんです。「腸は第二の脳」なんて言いますよね。同じように「腸は第二の皮膚」とも言えるんです。腸内環境が良くなると、肌の状態も良くなるんです。

私も毎朝ヨーグルトを食べていますが、これを始めてから肌の調子がグンと良くなりました。ただ、ヨーグルトに関しては注意が必要です。というのも、乳製品はニキビを悪化させる可能性があるからです。後で詳しく説明しますね。

4. ナッツ類

アーモンドやクルミなんかのナッツ類も、実はニキビケアに良いんです。これらには、ビタミンEや亜鉛が豊富に含まれています。

ビタミンEは抗酸化作用があって、肌の炎症を抑えてくれます。亜鉛は、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑制する効果があるんです。

でも、ナッツ類はカロリーが高いので、食べ過ぎには注意が必要です。1日に小さじ1〜2杯程度がちょうどいいですね。

※ 出典:Dietary Patterns in Acne and Rosacea Patients—A Controlled Study and Comprehensive Analysis

5. 水

最後に、水の大切さについても触れておきたいと思います。水って、ニキビケアにとってすごく大事なんです。

適度な水分摂取は、体内の老廃物を排出するのを助けてくれます。また、肌の乾燥を防ぎ、バリア機能を高めてくれるんです。

私は患者さんに、1日2リットルの水を飲むことをおすすめしています。最初は大変かもしれませんが、少しずつ増やしていけば大丈夫です。私も今では、デスクに必ず水筒を置いて、こまめに水分補給するのが習慣になっています。

ニキビに悪い食べ物

さて、ここからはニキビに悪い食べ物について見ていきましょう。

1. 高脂質・高糖質食品

ファーストフードやお菓子、清涼飲料水などが一番の悪者です。これらの食品は血糖値を急激に上昇させ、それに伴ってインスリンが分泌されるんです。このインスリンが、ニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を促進してしまうんです。

私の患者さんに、大学生の男の子がいました。彼は一人暮らしなので、毎日のようにコンビニ弁当やファーストフードを食べていて、ニキビが酷かったんです。食事を改善するように言っても、なかなか聞いてくれません。

ところが、就職活動が始まって、「このままじゃまずい」と思ったらしく、一念発起して食生活を改善したんです。すると、わずか2ヶ月でニキビがほとんど消えました。彼は「もっと早く先生の言うことを聞いておけば良かった」と言っていました。

私自身も、学生時代はよくファーストフードを食べていました。便利だし、安いし、美味しいし。でも、今思えば、あの頃ニキビが酷かったのは、そのせいだったんでしょうね。

2. 乳製品

これは意外に思うかもしれませんが、乳製品もニキビを悪化させる可能性があるんです。特に、成分無調整の牛乳には注意が必要です。

牛乳には、ホルモンや成長因子が含まれています。これらが、ニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を促進してしまうんです。

ただ、完全に避ける必要はありません。低脂肪の乳製品を選んだり、摂取量を控えめにしたりするなどの工夫をしてみてください。

また、牛乳の代わりに豆乳やアーモンドミルクなどの植物性ミルクを試してみるのもいいですね。これらは、ホルモンを含まないので、ニキビへの影響が少ない可能性があります。

3. 過度の塩分摂取

塩分の取りすぎも、実はニキビに良くないんです。過度の塩分摂取は体内の水分バランスを崩し、結果として肌の状態にも悪影響を与えます。

加工食品やインスタント食品には塩分が多く含まれているので、なるべく控えめにしましょうね。

ここで、ちょっと個人的な話をさせてください。実は私、若い頃はかなりの塩分好きだったんです。カレーかラーメンだったら、必ず「ラーメン」を注文していましたし、スナック菓子も塩味のものばかり食べていました。

その頃は常にニキビに悩まされていたんですが、ある時、先輩医師に「塩分の取りすぎじゃないか?」と指摘されたんです。半信半疑でしたが、とりあえず塩分を控えめにしてみました。

すると、驚いたことに、徐々にニキビが減っていったんです。それ以来、塩分の取りすぎには気をつけるようになりました。今では、患者さんにも「塩分控えめ」を強く勧めています。

4. 過度の脂肪摂取

最後に、過度の脂肪摂取についても触れておきましょう。特に、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂りすぎは避けた方がいいです。

これらの脂肪酸は、体内で炎症を引き起こしやすいんです。ニキビも一種の炎症反応なので、悪化の原因になる可能性があります。

揚げ物や脂っこい肉、バターをたっぷり使ったお菓子なんかは、控えめにした方がいいですね。代わりに、オリーブオイルやアボカドなど、不飽和脂肪酸を多く含む食品を選ぶようにしましょう。

※ 出典:Diet and acne: A systematic review

食事改善の実践方法

さて、ここまでニキビに良い食べ物、悪い食べ物について見てきました。でも、「分かったけど、実際どうすればいいの?」って思っている人も多いんじゃないでしょうか。

確かに、いきなり食生活を180度変えるのは難しいです。でも、少しずつでもいいんです。まずは、できることから始めてみましょう。

例えば、毎日の食事に野菜を一品追加するとか。コンビニでお弁当を買うときは、サラダも一緒に買うとか。そういった小さな習慣の積み重ねが、大きな変化を生み出すんです。

私自身、今でも時々ファーストフードを食べてしまいます。人間ですからね、完璧を求めるのは無理です。でも、そういう時は翌日の食事で調整するようにしています。バランスが大切なんです。

また、食事の記録をつけるのもおすすめです。スマホのアプリを使えば、簡単に記録できます。食べたものを記録することで、自分の食生活の傾向が見えてきます。そして、どこを改善すべきかも分かってくるんです。

私の患者さんで、食事記録をつけ始めてから、驚くほどニキビが改善した人がいます。彼女は、記録をつけることで、自分が思っていた以上に間食が多かったことに気づいたそうです。それを改善したら、ニキビがみるみる良くなって行きました。

最新のニキビ治療

ここで、ニキビ治療の最新トレンドについても触れておきます。

最近は、プロバイオティクスを使ったニキビケア製品が注目を集めています。これは、良い腸内細菌を増やすことで、肌の状態を改善しようというアプローチです。まだ研究段階ですが、将来的にはとても有望な治療法になるかもしれません。

また、AIを使ったニキビケアアプリも登場しています。肌の状態を写真で記録し、AIが分析して個別のアドバイスをしてくれるんです。テクノロジーの進歩には本当に驚かされます。

ただ、正直なところ、こういった新しい治療法やテクノロジーには、期待と同時に不安も感じてしまいます。というのも、これらに頼りすぎて、基本的な生活習慣の改善をおろそかにする人が増えるんじゃないかと心配なんです。

どんなに優れた治療法や製品があっても、日々の食事や生活習慣が乱れていては、根本的な改善は望めません。新しい治療法は、あくまでも補助的なものだと考えるべきでしょう。

※ 出典:The potential of probiotics for treating acne vulgaris: A review of literature on acne and microbiota

まとめ

さて、長々とお話してきましたが、ここでまとめておきましょう。

1. ニキビケアには、食事が非常に重要です。

2. ニキビに良い食べ物:緑黄色野菜、青魚、発酵食品、ナッツ類、水

3. ニキビに悪い食べ物:高脂質・高糖質食品、乳製品、高塩分食品、過度の脂肪

4. 食生活の改善は、少しずつでOK。できることから始めましょう。

5. 食事記録をつけると、自分の食生活の傾向が見えてきます。それが改善への第一歩になります。

6. 新しい治療法やテクノロジーは補助的なものと考え、基本的な生活習慣の改善を忘れないようにしましょう。

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