ボルニューマ治療で効果がないかもと思った方へ:不安を解消し、確実な結果へ
- 公開日: 2024/08/29 更新日:2025/04/07
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ボルニューマ治療を受けたものの、期待していた効果が感じられないという経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、その原因は様々な要因によるものであり、適切な方法で施術を受ければ、確実に効果を実感することができます。本記事では、ボルニューマ治療の効果を最大限に引き出すための重要なポイントを詳しく解説し、皆様の不安を払拭するとともに、より良い結果を得るためのアドバイスをお伝えします。
執筆者 綾部 誠
福岡美容皮膚科あやべクリニック院長。日本美容外科学会認定美容外科専門医。東京医科大学医学部を卒業後、久留米大学病院の形成外科医師として勤務。1997年に福岡美容皮膚科あやべクリニック開院。美容外科医として30年以上にわたり勤務した経験を活かし、情報発信を行っている。
ボルニューマ治療をご検討の方は下記のページをご覧ください。
1. 適切なショット数が重要
ショット数と効果の関係性:適切な照射が美肌への鍵

ボルニューマ治療において、適切なショット数の照射は効果を左右する最も重要な要素の一つです。多くの患者様が「効果が感じられない」と感じる主な理由は、この適切なショット数が守られていないことにあります。ショット数は単なる数字ではなく、お肌に与える刺激の総量を示す重要な指標なのです。
当院では、経験と研究に基づき、患者様一人あたり合計300ショットを標準としています。この数字は決して恣意的なものではなく、最適な効果と安全性のバランスを考慮して慎重に決定されたものです。
具体的な内訳は以下の通りです:
1. 頬の部分:
– 使用するチップ:4ミリ
– ショット数:片側100ショット(左右合計200ショット)
頬は顔の中でも比較的面積が広く、たるみやシワが目立ちやすい部分です。4ミリのチップを使用することで、より深層まで効果的にアプローチし、ハリと弾力を引き出します。片側100ショットという数は、頬全体をくまなくカバーするのに適した量です。
2. 前額とフェイスライン:
– 使用するチップ:3ミリ
– ショット数:片側50ショット(左右合計100ショット)
前額とフェイスラインは、頬に比べて立体的な局面が多い部位なので、より繊細なアプローチが必要となります。そのため3ミリのチップを使用することで、細かいシワや引き締めに効果を発揮します。
この照射方法により、顔全体のバランスを整えながら、各部位に適した刺激を与えることができます。300ショットという総数は、顔全体に十分な刺激を与えつつ、過度の刺激を避けるという点で最適なバランスを取っています。
ショット数が少なすぎる場合、肌への刺激が不十分となり、目に見える効果が現れにくくなります。逆に多すぎる場合は、肌への負担が大きくなり、赤みや腫れといった副作用のリスクが高まる可能性があります。
また、ショット数は患者様の肌の状態や年齢、治療の目的によって微調整することがあります。例えば、たるみが気になる方には頬のショット数を少し増やしたり、繊細な肌質の方には全体的にショット数を少し減らしたりすることで、個々の患者様に最適な治療を提供しています。
このように、ボルニューマ治療におけるショット数は、効果的で安全な治療を行うための重要な要素です。適切なショット数を守ることで、患者様一人一人が満足のいく結果を得られるよう、当院では細心の注意を払って施術を行っています。
ショット数の確認方法:適切な治療を受けるための重要なステップ

ボルニューマ治療を受ける際、多くの患者様は施術の詳細についてあまり質問せずに任せきりになってしまうことがあります。しかし、治療の効果を最大限に引き出し、また自身の受ける治療内容を理解するためには、使用されるショット数を事前に確認することが非常に重要です。
ショット数の確認方法には以下のようなものがあります:
施術前のカウンセリング時に質問する: 治療の説明を受ける際に、「今回の治療で使用されるショット数は合計で何ショットになりますか?」と直接質問することをおすすめします。専門的な施術者であれば、この質問に対して明確な回答を提供できるはずです。
ここで重要なのは、チップの種類によって使用可能なショット数が異なるという点です:
- 4ミリのチップ:最大3000ショットまで使用可能
- 3ミリのチップ:最大4000ショットまで使用可能
- 適切なショット数が提供されているか: 前述の通り、当院では1回の治療で合計300ショットを標準としています。もし提示されたショット数がこれより大幅に少ない場合、効果が十分に得られない可能性があります。
- 過剰な照射が行われていないか: 逆に、一度に過剰なショット数を照射することは、肌への負担が大きくなる可能性があります。適切な範囲内であることを確認しましょう。
- 治療費との整合性: ショット数は治療費と直接関連していることが多いです。提示された治療費が適切なショット数と整合しているか確認することで、適正な価格で治療を受けられているかを判断できます。
このように、ショット数を確認することは、単に数字を知るだけでなく、受ける治療の質や適切性を判断する上で非常に重要な情報となります。遠慮せずに質問し、納得のいく説明を受けた上で治療を受けることをおすすめします。適切な情報を得ることで、より安心して治療に臨め、結果的に高い満足度につながるはずです。
ショット数と料金のバランス:効果的な治療と適正価格の両立

ボルニューマ治療において、ショット数と料金のバランスは非常に重要な要素です。この関係性を理解することで、患者様は適切な治療を適正な価格で受けることができます。以下、詳しく解説いたします。
- コスト削減とショット数の関係: 一部のクリニック、特に大規模チェーン店などでは、経営効率化の一環としてコスト削減を図ることがあります。その手段の一つとして、ショット数を抑える方法が採られることがあります。
例えば:
- 標準的な300ショットの代わりに200ショットに抑える
- 4ミリチップの使用を減らし、より安価な3ミリチップの使用を増やす
これらの方法は確かに治療コストを下げることができますが、同時に治療効果を低下させる可能性があります。十分な刺激が与えられないことで、期待していた結果が得られないリスクが高まります。
- 効果の頭打ちと最適照射量の存在: 一方で、単純にショット数を増やせば効果が比例して高まるわけではありません。例えば、300ショットを600ショットに倍増させても、効果が2倍になるわけではありません。
理由:
- 人体には適切な刺激量があり、過剰な刺激は逆効果になる可能性がある
- ある程度以上の刺激を与えても、肌の反応には限界がある
- 過剰な照射は肌への負担を増やし、回復に時間がかかる可能性がある
結論として、ボルニューマ治療におけるショット数と料金のバランスは、効果的な治療を受けるための重要な指標です。単に安ければよい、あるいは高ければ良いというわけではなく、適切なショット数で効果的な治療を受けられる、合理的な料金設定を選ぶことが大切です。患者様自身が、これらの関係性を理解し、十分な情報を得た上で治療を選択することで、満足度の高い結果につながります。
2. 照射レベルの調整
個々に合わせた照射レベル:効果と快適さの最適化

ボルニューマ治療では、個々の患者様に合わせて照射レベルを調整することが重要です。これにより、効果的な治療と快適な体験のバランスを取ることができます。
- 標準設定: 通常、照射レベルは3.5に設定されています。これは多くの方にとって適度な強度です。
- レベル調整の必要性: 「何も感じない」という方には、レベルを0.5上げて4.0で照射することがあります。
- 適度な刺激の重要性: 軽度のチクチク感を感じる程度の刺激がある方が、効果がより確実に現れる傾向にあります。これは、適度な刺激が肌の再生反応を促進するためです。
- 安全性への配慮: 照射レベルの上限は5.0です。これは安全性を考慮して設定された最大値です。
- 段階的な調整: 施術者は患者様の反応を見ながら、必要に応じて少しずつレベルを調整します。
- 継続的な評価: 毎回の治療時に、前回の効果や現在の肌の状態を評価し、最適なレベルを決定します。
CLASSYS本社で直接学んだ照射技術:認定施術者による治療品質

当院の施術者は、韓国・ソウルにあるCLASSYS本社まで赴き、直接トレーニングを受けていることです。この徹底した取り組みにより、ボルニューマ治療の最新技術と深い知識を直接習得し、日本国内では得難い洞察力を養っています。ソウルでの実践的なスキルトレーニングを通じて、効果を最大化する方法はもちろん、効果を低下させる要因についても学び、総合的な理解を深めています。
このトレーニングでは、痛みの少ない施術技術にも重点が置かれています。適切な照射レベルの選択方法、効果的な冷却技術、そしてスムーズな施術の流れを身につけることで、患者様の快適さを確保しながら効果的な治療を提供できるようになりました。
当院の施術者が認定を受けていることは、高品質な施術の保証となります。常に最新の知識と技術を維持し、安全性を最優先に考えた施術が可能です。また、患者様一人一人に合わせた的確な判断能力を養うことで、個別化された最適な治療を提供できます。
このような専門的トレーニングを受けた認定施術者が、患者様一人一人に最適な治療を提供しています。これにより、高い満足度と確実な効果を実現し、安心して治療を受けていただける環境を整えています。
4. 年齢と肌の状態に応じた治療法:複合的なアプローチの必要性
年齢や肌の状態によっては、ボルニューマ単独での治療では十分な効果が得られない場合があります。特に、たるみが進行している方や、肌の弾力が低下している患者様に対しては、より包括的なアプローチが必要となることがあります。
このような場合、ボルニューマとハイフ(高密度焦点式超音波)を組み合わせた複合的な治療が非常に効果的です。ボルニューマが肌の表面から中層にかけて働きかけ、ハリと潤いを与える一方で、ハイフは肌の深層部にまでアプローチし、コラーゲンの熱収縮とコラーゲンの生成を促進します。この相乗効果により、より確実な引き締め効果と肌質の改善を実感していただけます。
さらに、この複合治療は、即時的な効果と長期的な改善を両立させる利点があります。ボルニューマによる即効性のある改善と、ハイフによる時間をかけた肌の再生効果が組み合わさることで、持続的で自然な若返り効果を得ることができます。
出典
Combined treatment for skin laxity of the aging face with monopolar radiofrequency and intense focused ultrasound in Korean subjects
A Systematic Review of the Efficacy of Microfocused Ultrasound for Facial Skin Tightening
5.まとめ
- ボルニューマ治療の効果を最大化するには適切なショット数が重要
- 標準的な治療では合計300ショットを推奨(頬:4ミリチップで200ショット、前額とフェイスライン:3ミリチップで100ショット)
- ショット数は患者の状態に応じて調整することがある
- 治療前にショット数を確認することが重要
- ショット数と料金のバランスを考慮すべき
- 個々の患者に合わせて照射レベルを調整(標準は3.5、最大5.0まで)
- 軽度のチクチク感を感じる程度の刺激が効果的
- 施術者の専門的なトレーニングが重要(CLASSYS本社での直接学習など)
- 顔の対称性を考慮した個別評価に基づいた治療計画が必要
- 年齢や肌の状態によってはボルニューマ単独ではなく、ハイフとの複合治療が効果的
- 複合治療により、即時的効果と長期的改善の両立が可能
その他のボルニューマ情報
高周波治療におけるボルニューマの痛みの少なさや、その仕組みに関する情報は、下記のページをご覧ください。
ボルニューマ以外のたるみ治療について、各治療の仕組みやボルニューマとの比較は下記のページをご覧ください。
ボルニューマ治療をご検討の方は、下記のボルニューマ施術総合ページをご覧ください。
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