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AYABE CLINIC / CASE GUIDE

人との距離・密室がつらい

人との距離や密室がつらく、安心して話したかった32歳の方

32歳女性対人不安密室がつらい

対人場面への不安が強く、治療の前にまず気持ちを整理できることが重要だった症例です。

32歳女性。人との距離や密室での不安が強く、精神的負担も大きい状態で来院。カウンセリングと治療説明の両面から安心感を支えることが重要だった症例です。

症例の読み物

街を歩いている。 向こうから、人が来る。 すれ違う、その一瞬。 息を、そっと止めている自分に気づく。 すれ違ったあとも、つい、振り返って確かめたくなる。 そんな小さな瞬間を、毎日、たった一人で抱えてこられた方がいらっしゃいました。 その方は、三十二歳の女性。 人とすれ違うたびに、心の中で、同じ問いが浮かぶ。 いま、気づかれなかっただろうか。 あの人は、本当は分かっていて、気づかないふりをしてくれたのではないか。 ご家族に、においなんてしないよ、と言われても、その言葉を、どうしても信じきれない。 ここで、ひとつだけ、申し上げておきたいことがあります。 あなたが本当に怖いのは、たぶん、においそのものではありません。 心のどこかで、もう気づいておられる。 それでも、気のせいであってほしいと、願っておられる。 その二つの気持ちが、同じあなたの中で、毎日せめぎ合っている。 この、確かめたいのに確かめたくない揺れこそが、すれ違いの恐怖の、本当の正体です。 気づいておられることも、認めたくないことも、どちらも、責められるものではありません。 両方とも、あなたの本当の気持ちです。 私は、そのどちらも、否定するつもりはありません。 そのうえで、長く診てきた者として、ひとつ、お話ししておきたいことがあります。 においを気にして過ごす方の多くは、制汗剤やデオドラントを、片時も手放せずにいらっしゃいます。 やめたら、毎日が立ち行かない。 仕事も、人と会うことも、こわくてできなくなる。 だから、やめられない。 それは、だらしないからではありません。 やめられないということ自体が、ご自分のにおいと、もう何年も、正面から向き合ってこられた証なのです。 気づかないふりをして、生きてこられたのではない。 誰よりも気づいたうえで、それでも毎日を手放さずに、ここまで歩いてこられた。 私は、そう受け止めています。 —— 長く悩んでこられた方ほど、治療と聞くと、まず身構えられます。 痛いのではないか。 眠っているあいだに、何をされるのか分からないのが、怖い。 この方も、痛みには弱い、とおっしゃっていました。 その不安があるから、踏み出せずにいた —— そういう方を、私は数えきれないほど診てきました。 当院の施術は、眠っている間に終わります。 最初に、マスク麻酔を行います。 お顔にやわらかくマスクをあて、呼吸をすると、麻酔ガスのために、ほどなく自然に眠くなってきます。 そのまま、すっと寝てしまう。 意識のないうちに、次の局所麻酔の注射を済ませてから、施術に入ります。 気がつくと、もう終わっています。 痛みに弱い方ほど、ここはどうか、私にお任せください。 —— ここで、ひとつ、医学のお話をさせてください。 あなたの恐怖が、なぜこれほど大きく見えるのか、ということです。 光には、明るさをはかるルクスという単位があります。 音にも、大きさをはかるデシベルという単位があります。 けれど、においには、世界のどこにも、共通の物差しがありません。 自分のにおいが、どれくらいなのか。 誰にも、そして自分自身にも、測れない。 測れないものは、心の中で、際限なく大きく育っていきます。 ですから当院では、まず、においに輪郭を与えるところから始めます。 お話を伺う前に、脇にガーゼをはさみ、しばらく時間を置いて、においをそこへ移していただく。 ご本人の不安そのものではなく、そうして移った現物を、私が確かめます。 正体の分からないものに、ちゃんと形を与える。 測ってみれば、においは、際限のないものではありませんでした。 ひとつの、終わりのある、向き合えるものへと変わっていきます。 —— そのうえで、正直に申し上げておきたいことがあります。 においの強さには、人それぞれに幅があります。 一度の施術で落ち着く方もいれば、もともとが強く、二度、三度と必要になる方もいらっしゃいます。 肌の色によっては、施術のあと、一時的に色が濃く見える時期があることもあります。 これは、回復の途中で通る、正常な経過です。 ひと月、ふた月とたつうちに、肌は静かに落ち着いていきます。 都合の悪いことこそ、聞かれる前に、こちらから先に申し上げる。 三十五年、私はそうやって、診察室で人と向き合ってきました。 においに輪郭を与え、できることとできないことを正直に伝え、見通しまでお話しする。 それは、においという不安を、ただ小さくするためだけの作業ではありません。 私がこの三十五年で繰り返し見てきたのは、その不安に形が与えられたとき、人の表情が、ふっとほどけていく瞬間でした。 すれ違うたびに止めていた息を、止めなくてよくなる。 振り返って確かめる癖が、いつのまにか消えている。 腋臭症の治療は、においを下げるだけのものではありません。 人を気にせず、ただ歩いていられる。 その、あたりまえの毎日を、お返しするための治療だと、私は思っています。 —— もう、すれ違いざまに、息を止めなくて構いません。 人の目を気にして、縮こまらなくて構いません。 急いでお決めになる必要もありません。 まずはお話を聞かせていただくだけでも、構いません。 あなたのペースで、お待ち申し上げます。

患者の声

「人とすれ違う時の怖さがなくなった」

医師の見立て

人との距離が近づくことを、怖いと感じておられる方がいます。 電車の中。 バスの中。 エレベーターの中。 あるいは、街の中で誰かとすれ違う、ほんの一瞬。 普通であれば、何でもない場面かもしれません。 けれど、ワキガやにおいの不安を抱えている方にとっては、その一瞬が、とても長く感じられることがあります。 私は、そういう方が来院された時、 「気にしすぎです」 とは言いません。 なぜなら、それは気のせいではないからです。 においそのものの問題だけではありません。 人との距離が近づくたびに、心が先に身構えてしまう。 相手の表情を見てしまう。 相手が少し動いただけで、自分のにおいのせいではないかと思ってしまう。 そうして一日、一日と、見えない緊張が積み重なっていきます。 これは、検査の数値だけでは見えません。 皮膚の状態だけを見ても、わかりません。 けれど、診察室でお話を聞いていると、わかることがあります。 その方が、どれほど長いあいだ、 人との距離を気にしながら生活してこられたのか。 どれほど、自分の行動を小さくしてこられたのか。 ワキガの治療は、単ににおいを減らすためだけのものではありません。 人との距離を、もう一度、自然なものに戻していくための治療でもあります。 すなわちQOLを上げる治療です。 施術を終えて、しばらく経ってから、 「もう、人とすれ違う時の怖さがなくなりました」 と話される方がいます。 その時の表情は、診察室に入ってこられた時とは、まるで違います。 明るい、という言葉だけでは足りません。 何かから解放されたような、 顔の奥にあった緊張が、すっとほどけたような表情をされます。 ただ外を歩くこと。 気負わずに誰かと話すこと。 近くに人がいても、必要以上に身構えないこと。 本来、それは特別なことではありません。 けれど、その当たり前の日常を取り戻すことが、どれほど大きなことか。 だからこそ、施術に臨む時にも、怖さを我慢していただく必要はないと考えています。 脇の下は、とてもナイーブな場所です。 頭では理解していても、心と身体は別です。 「大丈夫だから我慢してください」 と医師が言うのは、簡単です。 けれど、施術台の上で人は誰でも、ひとりの人間に戻ります。 怖いものは、怖いのです。 私は、その怖さを否定しません。 当院では、ワキガの施術にマスク麻酔を採用しています。 施術台の上で、怖さと闘いながら我慢していただくのではありません。 静かに眠っている間に、施術を終える。 これは、単なる麻酔方法の話ではありません。 その方がこれまで背負ってこられた緊張を、これ以上、施術の場で増やさないための選択です。 そのための一歩として、治療があります。 急がなくて大丈夫です。 不安があるなら、その不安のまま来ていただいてかまいません。 こちら側で、静かにお話を伺います。 眠っている間に終わる方法で、 その日々の緊張を、少しずつ手放していくお手伝いをさせていただきます。

ご判断の材料(治療内容・費用・主なリスク・未承認医療機器 ViewHot)

第二部 ── ご判断の材料(全入口共通)

ここから先は、治療そのものについて、ご判断の材料をお伝えします。 治療の内容、麻酔、費用、期間、主なリスク、そして当院で用いる医療機器について、できるだけ正確に。

これらは、厚生労働省の医療広告ガイドラインに沿って、ご説明すべき事柄でもあります。 いま一度に読みきっていただかなくても構いません。お時間のあるときに、ゆっくりとご覧ください。


高周波による腋臭症治療について

当院で用いているのは、ViewHot(ビューホット)という高周波治療器です。

この治療では、36 本の極細の針がついたチップを脇の皮膚にあて、針先から高周波エネルギーを加えます。 においの原因の一つであるアポクリン汗腺に熱を加え、熱変性・凝固を起こすことで、においの軽減を目指します。

大きく皮膚を切開して汗腺を取り除く手術ではありません。 そのため、術後の固定は行いません。

ただし、皮膚の中に針を入れ、高周波による熱を加える医療行為です。 痛み、腫れ、赤み、内出血、色素沈着、皮膚の硬さ、しびれ、左右差、においの残存、創部治癒遅延、皮膚壊死などが起こることがあります。

また、においの程度が強い場合や、より高い改善を希望される場合には、1 回の治療だけでは十分でないことがあります。 効果には個人差があり、においが完全になくなることを保証するものではありません。

診察では、においの程度、皮膚の状態、年齢、体格、生活上のお困りごと、ご本人の受け止め方を確認します。 そのうえで、治療の適応があるか、1 回で経過を見るのがよいか、将来的な追加治療も含めて考えるべきかを、個別にご説明します。

なお、皮膚に赤みや炎症がある方、ステロイドを使用中の方は、肌の状態によって、施術をお受けいただけないことがあります。 その場合は、肌の状態が落ち着いてからご案内します。


治療内容・費用・リスクについて

ご判断いただくために、大切なことを、順にお伝えします。 当院で行う腋臭症治療は、保険が適用されない自由診療です。 治療内容、費用、治療期間・回数、主なリスクについて、あらかじめお伝えします。

治療内容

腋臭症に対して、ViewHot(ビューホット)を用いた高周波治療を行います。

36 本の極細針がついたチップを脇の皮膚にあて、針先から高周波エネルギーを加えます。 アポクリン汗腺に熱変性・凝固を起こすことで、においの軽減を目指す治療です。

当院では、年齢や性別を問わず、すべての方にマスク麻酔を用い、眠っている状態を確認したうえで、局所麻酔と施術を行います。

麻酔方法

当院では、腋臭症治療を受けるすべての方に、マスク麻酔を用います。 眠っている状態を確認してから局所麻酔を行い、その後に高周波治療を行います。

マスク麻酔の効き方、眠りに入るまでの時間、目が覚めたあとの状態には個人差があります。 麻酔に伴い、眠気、ふらつき、吐き気、嘔吐、呼吸状態の変化などが起こることがあります。

標準的な費用(税込)

  • ワキガ治療(両わき):385,000円
  • 男性は治療範囲が広いため、33,000円が加算されます
  • 男性の合計費用:418,000円

上記には、麻酔費、薬代、固定材料費、術後診察費を含みます。 なお、通常は術後固定を行いません。

においの残存や再発などにより、追加の治療を検討する場合があります。追加治療を行う場合は、その必要性、治療内容、費用を事前にご説明します。

治療期間・回数の目安

相談・診察:1 回以上 施術:1 回(においの程度により、追加の施術を行う場合があります) 術後診察:必要に応じて実施 固定:なし

においが比較的軽い場合は、1 回の治療で経過を見ることがあります。 一方で、においの程度が強い場合や、より高い改善を希望される場合には、複数回の治療が必要になることがあります。

治療効果には個人差があります。 1 回でにおいが完全になくなることを保証するものではありません。

術後の生活について

シャワー浴は、当日から可能です。 入浴も、患部を浴槽につけない範囲であれば当日から可能です。

施術後3日ほどは、患部を強くこすらないようにしてください。

施術当日は、通学・通勤はお控えいただくことをおすすめします。 多くの場合、翌日から通常の生活に戻ることができます。

日常の動作や軽い運動、腕を大きく動かす動作は、多くの場合、翌日から可能です。 体育や部活動などの激しい運動は、施術後3〜5日ほどお控えいただくことをおすすめします。 ただし、痛み、腫れ、赤み、違和感が強い場合は無理をせず、診察時の指示に従ってください。

施術した部位の脱毛は、術後2〜3週間ほどたってからにしてください。

主なリスク・副作用

痛み、腫れ、赤み、内出血、色素沈着、皮膚の硬さ、しびれ、左右差、においの残存、創部治癒遅延、皮膚壊死などが起こることがあります。

色素沈着は、もともと肌の色が濃い方に出やすい傾向があります。 回復のしかたには個人差がありますが、多くの場合は、時間とともに目立たなくなっていきます。

針を用いる施術のため、針穴の赤み、かさぶた、熱傷、感染、瘢痕が生じることがあります。

局所麻酔の注射に伴い、痛み、内出血、出血などが起こることがあります。 脇の下は胸郭に近い部位であるため、非常にまれですが、針先が深く進んだ場合には胸部に影響が及ぶ可能性があります。 当院では、そのようなリスクをできるだけ避けるために、マスク麻酔で眠っている状態を確認してから局所麻酔を行います。

麻酔に伴い、眠気、ふらつき、吐き気、嘔吐、呼吸状態の変化などが起こることがあります。

実際のリスクや注意点は、患者さまの状態や施術内容によって異なります。 診察時に、個別にご説明します。


未承認医療機器について

ご判断にあたって、必ずお伝えしておかなければならないことがあります。

未承認医療機器である旨

ビューホット(ViewHot)は、医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。

入手経路について

ビューホット(ViewHot)は、韓国 Shenb 社で製造されたものを、メトラス株式会社を通して、医師の判断により個人輸入しております。

国内の承認医療機器の有無について

同一の成分や性能を有する他の国内承認医療機器等はありません。

諸外国における安全性等に係る情報

ビューホット(ViewHot)は、韓国食品医薬品安全処(MFDS)の承認を受け、欧州 CE マークを取得しています。

ただし、日本国内では医薬品医療機器等法上の承認を得ていない医療機器です。 また、治療効果や安全性には個人差があり、重大なリスクがすべて明らかになっているとは限りません。

本治療に伴う主なリスクとして、痛み、腫れ、赤み、内出血、色素沈着、皮膚の硬さ、しびれ、左右差、においの残存、創部治癒遅延、皮膚壊死、熱傷、感染、瘢痕、麻酔に伴う眠気・吐き気・呼吸状態の変化などが起こることがあります。

公的救済制度について

本治療は未承認医療機器を用いるため、万一、健康被害が生じた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度などの公的な救済の対象とはなりません。

なお、未承認医療機器の個人輸入に関する一般的な注意事項は、厚生労働省のウェブサイトでもご確認いただけます。

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ここで読んだ内容はそのまま引き継がれます。結論を急がず、相談前に整理しておくとよいことを確認できます。